市川ソフトラボラトリーさんが販売している高速写真ビューアソフト「Photo ExpressViewer」を約1か月間使ってみた感想を記載します。
はじめに
「Photo ExpressViewer」は、2021年1月21日発売された製品です。
本製品の特徴は、
パソコンのハードディスクや外付け記憶装置などに保存された大量のJPEG、TIFF、RAW形式の画像ファイルを高速に表示し、写真のレーティングやセレクト、閲覧を快適におこなうことができるビューアソフトです
Photo ExpressViewer公式サイトより
ということで、画像ファイルを快適に閲覧するためのソフトです。
近年はスマホの普及もあって手軽に撮影ができるようになったため、写真の数が多くなりがちです。
しかも、高解像度の写真を扱うことが多く、写真の整理に時間かかってしまいます。
本製品を使えば、沢山の写真の中からお気に入りの写真を見つけたり、写真をグループ分けして整理したりすることがストレスなく行えるようになるようです。
それでは、実際に使用してみた感想をお伝えします。
「Photo ExpressViewer」を使用した感想
この手のソフトの使い心地は動作環境に左右されやすいので、前提条件を載せておきます。
まず、ソフトの必要動作環境は以下の通りです。
- OS:Windows 10 64bit
- CPU:Intel Core 2 Duo以上またはAMD Athlon 64 X2以上のプロセッサー
- メモリ:4GB以上(8GB以上推奨)
- グラフィックボード:DirectX 10以上に対応したもの
- ハードディスク:10GB以上の空き容量
- ディスプレイ:1,024×768以上の画面解像度をサポートするディスプレイ
そして、私は下記スペックのマシンで「Photo ExpressViewer」を使用しました。
- OS:Windows10 Pro 64bit
- CPU:Intel Core i7 860@2.8GHz
- メモリ:12GB
- グラフィックボード:NVIDIA GeForce GTS250
- ハードディスク:空き容量10GB以上
SSD SATA2接続(本製品インストール用ディスク)
内臓HDD SATA2接続(画像ファイル格納用ディスク) - ディスプレイ:1,920×1,080
グラフィックボードは2010年頃に購入したもので、スペック的にはここが一番弱いと思っていますが、それ以外は問題ないでしょう。
今回は、家で飼っているペットの画像(.jpg)を5,000枚用意して試しました。
インストール
インストールはめちゃくちゃ簡単でした。
ソフトウェアの入手自体は、所定のURLにアクセスして実行形式(.exe)のファイルを取得することで手に入ります。あとは、ダブルクリックしてインストールするだけ!
5分もあれば入れられます。
ちなみに、インストール先には約112MBのフォルダが作成されていました。
画面レイアウト・操作性
使ってみた感想の前に、実際の画面レイアウトを説明します。
まぁ見て分かると思いますが、
- 左側はエクスプローラを表示するエリアです。エクスプローラから写真が格納されているフォルダを選択するか、ツール上にドラッグ&ドロップすることでも写真を表示できます。
- 画面中央は見ての通り写真が表示されるエリアです。上の例はサムネイル形式の表示例です。他にも、コンビネーション形式(上下表示)やプレビュー形式(1枚をドアップ)など、複数の表示方法があります。
- 右側はいわゆるExif情報が表示されるエリアです。項目クリックで値の編集もできます。
という感じで、私的にはわりと分かりやすくデザインされているなーという印象でした。
ちなみに、私はITエンジニアなのでこういうソフトに抵抗はないのですが、ITとは一切無関係の嫁にも少し使ってもらったところ、「マニュアル見なくても分かる!」って言ってましたので、たぶんほとんどの人はすぐに使いこなせるでしょう。
一応、有料製品ということもあってマニュアルはありますが、見なくてもなんとなく使いこなせるGUIなのは良い点ですね。
補足しておくと、何かに困ったわけじゃないのですが興味本位でマニュアル見てみましたが、
ちゃんと丁寧に作られていましたので、パソコンが苦手な人でも大丈夫そうです。
参考までに、画面中央に表示される画像の表示パターンをご紹介。
画像の分類だけならサムネイル形式とプレビュー形式があれば十分だと思いますが、
色々な表示形式があるのは良いですね。
機能
マーク・レーティングの設定機能
画像を分類・整理するために、1つ1つの画像にマークやレーティングを設定できる機能です。
設定したマーク・レーティングを元に、絞り込み表示をするために使用します。
マークは「青」「緑」「赤」「黄」「紫」、レーティングは1~5を指定できます。
使い分けの方法は色々あると思いますが、例えば
- 人(ペット)がカメラ目線でバッチリ決まっている画像にはレーティング5をつける
- ぼやけていてイマイチの写真にはレーティングをつけない
- 家で撮った写真にはマーク「青」、公園で撮った写真にはマーク「緑」をつける
などなど、ユーザが自分でルールを決めて
マークやレーティングをつけて画像を分類したり整理するイメージです。
色々説明を書いちゃいましたが、使ってみて良かった点は
- レーティングだけじゃなくてマークでも分類分けできるので、画像の整理が詳細にできる
- 複数画像を選択して一括でマークやレーティングの設定が可能なのもGOOD
- 付与したマークやレーティングは画像に表示されるので分かりやすい
といったところです。
逆に、ここ変えてほしいなーという点は、
マークの色を変えられるようにしてほしい!
と思いました。
なぜかというと、紫のマークと紐づくシーンが思いつかなかったので・・・
大した悩みではないですが。
下記はマーク「青」をつけてみた例。画像の左上に青いマークがつきます。
マークを複数つけることもできますよ!
下記は、マーク「青」「赤」「紫」、レーティング5をつけてみた例。
レーティングは指定したレートに応じた分だけ星印が表示されます。
画像の絞り込み表示機能
あらかじめ設定したマークやレーティングに加えて、画像のファイル情報や撮影情報などから表示する画像を絞り込むことができる機能です。
まぁこの機能がないとマークやレーティングを付けた意味がないので当たり前の機能です。
画面上部の絞り込み欄から表示したいマークや選ぶと画像を絞り込めます。
上記は、マーク「青」で絞り込んだ例です。
絞り込める条件には、
- マーク(「青」「緑」「赤」「黄」「紫」)
- レーティング(なし、1~5)
- ファイル名
- ISO感度
- F値
- 焦点距離
- コメント
- 撮影日
- カメラ
- レンズ
- シャッター速度
を指定できます。Exif情報を使った絞り込みが行えるのは良いですね。
使用シーンとしては、
お気に入りの高性能カメラで撮影した画像だけ表示したい!
特定の日に撮影した画像だけ表示したい!
なんてときに便利だと思います。
ちなみに、使ってみた感想としては、上の画像の赤い枠で囲った部分のマークやレーティングをクリックするだけで絞り込めるので、視覚的にすごく使いやすかったです。
あとは、マークが「青」でレーティングが「5」の画像のみ表示するなど、条件を組み合わせて指定することもできますので、しっかりとマークとレーティングで分類しておくとお目当ての画像を一瞬で表示できるのもGOODです。
画像の並び替え機能
異なるメーカーのデジカメやスマホで画像を撮影すると、ファイル名がばらばらに保存されていたりしますよね。
その状態だと、画像を表示したときに表示される順番がばらばらになってしまって、お目当ての画像を探し出したり整理するのが大変です。
そんなときに役立つのがこの機能ですね。
下記の項目が並び替えで指定可能な項目になります。
特に、「撮影地域」や「撮影場所」で並び替えできるのはすごく便利だと思います。
画像が大量にある場合はうまくこの機能を使用してから
各画像のマークやレーティング指定をするとよいでしょう。
使ってみた感想としては、これだけ多くの項目で並び替えできるので特に不満はありません。
その他
- 画像のコピー・移動・削除
- ファイルのリネーム
- 画像情報の書き出し(XMP形式またはSILKYPIX現像パラメータファイル形式)
といった基本的な機能も備わっています。
特に、ファイルのリネーム機能は複数ファイルを一括でリネームできますので便利だと思いました。
バラバラなファイル名を「XXX0001.jpg」「XXX0002.jpg」「XXX0003.jpg」・・・のように
任意の文字列+連番を付与したファイル名に一括で修正することができます。
性能
今回、JPG形式の5,000枚の画像ファイルを用意して操作してみたのですが、
「遅いな~」といった印象は特になく、サクサク動く印象でした。
一番重たくなりそうな「サムネイル形式」で画像を表示してガンガンスクロールしてみましたが、
スクロール先の画像は0.1~0.2秒くらいで瞬時に表示されていましたので、ストレスを感じませんでした。
ちなみに、この辺りはマシンの性能に依存すると思いますが、
私が使用しているマシンはメモリこそ12GB積んでいますが、CPUは「Intel Core i7 860」という
たしか初代Core i7でして、10年以上前に購入したものです。
つまり、だいぶ型落ちしており今時のPCと比べて性能が劣っているわけですが、それでも快適に使用できています。
そもそも「Photo ExpressViewer」のインストール条件として、OSはWindows 10 64bit版である必要がありますので、Windows 10が動作するマシンであればそれなりのスペックはあるでしょうから、性能については心配しなくてもよいでしょう。
「Photo ExpressViewer」のおすすめユーザ
こういうタイプの方にお勧めできる製品だと思います。
- 結婚式のプロフィール動画などを作るために、子供の頃の大量の写真を整理する人
- 写真愛好家で様々なジャンルの写真を撮ることがあり、撮った写真を整理したい人
逆にお勧めできないタイプとしては、
「画像編集も含めた本格的な作業を考えている人」ですかね。
というのも、「Photo ExpressViewer」には画像編集機能がついていませんので、これとは別に専用のソフトが必要になってしまいます。
画像編集機能がついているような高性能な製品には本製品の機能も含まれていたりしますから、最初から画像編集機能のついた製品を購入したほうがよいでしょう。
最後に
本記事でご紹介した「Photo ExpressViewer」以外にも、市川ソフトラボラトリーさんでは
画像編集機能を兼ね備えた高性能な製品を販売しています。
ご興味がある方はぜひ公式サイトをご覧になってください。
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